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【厳選7冊】初心者だった私が社会保険労務士として活躍するために読んだ本

これから社会保険労務士事務所で働く方や、人事労務の業界に転職した方の中には

  • 人事労務の実務で役に立つ本を知りたい
  • 社会保険労務士の実務に使える本を紹介してほしい
  • 先輩社労士は、何で実務を勉強しているんだろう?

このように悩まれる人もいらっしゃるかと思います。

今回は、

  • 社会保険労務士事務所に転職した際に読んだ本
  • 社会保険労務士事務所で経験を積む中で読んだ本

の2つのカテゴリに分けて、悩みを解決できる実務本をお伝えいたします。

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実際に私は社会保険労務士法人にて約3年間務めている中で、従業員数が1名から500名前後のクライアントを担当していた中で、「本当に使える」と感じた書籍ですので、皆さんのお役に立てれば幸いです。

この記事でお伝えできること


  • 人事労務担当者が本を読むべき理由
  • 初心者からステップアップするための3冊
  • 経験を積んで中級者・上級者を目指すための4冊

この記事は社会保険労務士の資格を取ったばかりの方や、駆け出し人事労務担当者の方に向けて執筆しておりますが、

基礎が固まったからもっと上を目指したい!という意欲的な方に向けて、更に5冊の本を紹介しておりますので、ぜひこちらもご一読いただければと思います。

【成長できる5冊】社会保険労務士として第一線を走るための必読本 社会保険労務士事務所や一般企業で人事・労務関係の業務に従事する方の中で、 実務能力はある程度身についたので、更に知識を高めたい...

本を読まなければ仕事でリスクを背負う

実務系の本を読むべき理由は非常にシンプルで

  • 事例が詰まっている
  • 専門的な知識が体系的に学べる

この2つに尽きます。

人事・労務の仕事は、「雇用」に関係するものですので最初から専門的な知識を問われます。

特に社会保険労務士事務所に転職した場合、

  • 新しく入った従業員の保険手続き、必要な書類を送ってください
  • 有期雇用で従業員の採用を考えているが、契約更新のタイミングはどうすれば良いのか?
  • 試用期間中の従業員が素行不良のため、本採用を拒否したい。法的に問題ないだろうか?

このような質問が日々寄せられます。クライアントからすると、専門家に相談をしている訳ですので、経験年数を問わず知識はある程度備わっている前提です。

最初は補助者として働くケースが多く、上司に取次いだとしても、いざ自分が担当としてクライアントを持った場合に、即答できますか?

現場で学ぶことがたくさんありますが、少しでも経験値を上げて

クライアントのために働きたい

知識を養いたいと苦労している

上記に当てはまる人は、ぜひ実務の本を読みましょう。

人から教えてもらうことは、限りがありますが、本の世界には様々な事例が詰まっています。

初心者からステップアップするための3冊

社会保険労務士事務所でこれから働く人や、転職を考えておりどのような知識が必要なのか知りたい方に向けて、オススメの3冊をピックアップしました。

労働基準法の実務相談

まず最初に紹介するのは、全国社会保険労務士連合会が著書となっている、労働基準法の実務相談です。

  • 労働基準法を中心とした法律・行政解釈が記載されており、体系的に学ぶことが可能
  • 出版元は全国社会保険労務士会連合会のため、内容の信頼性が高い
  • 約300近い事例を元に、相談への対応方法が記載されているため実践に近い知識を養える

一番の特徴は、なんといっても事例の豊富さでしょう。

私の知人は社労士事務所を運営する中で、従業員に向けて勉強会のテキストとして利用するほど、実務に近い知識を身につけることができます。

法律の解説だけでなく、具体的な内容が学べますので非常にお勧めの一冊です。

こんな人にお勧めします!
  • クライアントからの相談に、即レスポンスできる現場の知識を身につけたい
  • これから社会保険労務士事務所へ転職を考えているため、現場ではどのような相談が寄せられているのか知りたい
  • 資格勉強と並行して、実践を想定して勉強をしたい

基本と実務がよくわかる 小さな会社の給与計算と社会保険

2冊目は、基本と実務がよくわかる 小さな会社の給与計算と社会保険です。

  • 社会保険労務士事務所の業務の1つ、給与計算の一連の知識がインプットできる
  • 実務未経験の方でも実例が身に付くような、書式サンプルが豊富
  • 給与計算の仕組みである「保険料・税金」も丁寧に解説されているため、初めての方でも理解がしやすい

給与計算は、労務管理で知っておくべき法律に直結している実務です。この本は毎年刊行されているため、最新の法改正にも対応しており、細かな部分まで確認することができます。

私は社労士事務所に転職した際、この本で給与計算の仕組みを勉強し、最終的には500名を超える会社の担当までさせていただけました。

計算を進める中で不安な内容が出てきたら、立ち止まって確認をすることでより実務が深まりますので、常にパソコンの横に置いておきたい1冊です。

こんな人にお勧めします!
  • 給与計算の業務を初めて経験する方
  • 残業代や保険料の計算方法を知りたい方
  • 企業の労務管理の全体像を一先ず把握したい方

社会保険労務ハンドブック

3冊目も、1冊目と同様に全国社会保険労務士会連合会が携わっている社会保険労務ハンドブックです。

  • 社会保険労務士連合会が発行しており、実務の根拠となる法律が多く載っている
  • 社会保険関係の解説が充実しており、実務に直結する(試験勉強中の方にもオススメ)
  • 構成が「労働法規の部」「社会保険の部」「関連法規の部」に分けられており、この1冊で社会保険労務士が扱う法律は押さえられる

このハンドブックの特徴はコンパクトな作りにも関わらず、労務相談だけでなく社会保険やその他関連する法律まで広く取り扱っていますので、

クライアントとの打ち合わせや法律の対応を解説する書類の作成などの業務をする時はぜひ片手に持っておきたい一冊です。

複雑な相談を受ける際、その場で根拠を調べた上で解説できるため、顧客担当をされる場合はぜひ購入しましょう。

こんな人にお勧めします!
  • クライアントとの打ち合わせに同席する機会がある方や担当をする方
  • 法律の要点をすぐに確認したい方
  • 社会保険労務士の試験合格を目指す方(法律の解釈が丁寧にされているため、資格試験の辞書として活用可能)

経験を積んで中級者・上級者を目指すための4冊

次にご紹介する4冊は、ある程度実務経験を積まれた方に向けての本になります。クライアントとの相談により踏み込んで対応するためにぜひ読んで欲しいと思いますので、要チェックです。

最新重要判例200[労働法]

中級者・上級者を目指すための1冊目は、最新重要判例200[労働法]です。

  • 1ページに1つの判例が解説されており、要点の確認が簡単にできる
  • 裁判の結果は、労務管理上のスタンダードになるため、体系的に学ぶことでクライアントに提案がしやすい
  • 構成が「労働法規の部」「社会保険の部」「関連法規の部」に分けられており、この1冊で社会保険労務士が扱う法律は押さえられる

この本の特徴は、労務管理上知っておくべき重要な200の判例(事例)を効率的に読み込める点にあります。

従業員とのトラブルについて、司法がどのように判断したのか、労務担当者は最低限把握しておかなければ問題の種になり得ます。

最高裁の判断するポイントを網羅的に確認できるため、実務に携わる方はぜひ手元に置いて欲しい1冊です。

こんな人にお勧めします!
  • 判例を用いてクライアントにリスクの説明や提案をしたい方
  • 過去の判例から注意すべき取り組みを知りたい方
  • クライアントの担当として日々多くの相談を受けている方

労働法

2冊目はかなりボリュームのある、労働法です。この本は日本の労働法界の重鎮かつ権威でもある、東京大学名誉教授の菅野和夫教授が執筆されております。

  • 労働法が網羅的に解説しており、1,200ページを超えるボリューム
  • 労働法のいわゆる「教科書」として利用できる
  • 法律の成り立ちや背景が記載されているため、理解しやすい

ポイントに上げた通り、この本の特徴は人事・労務管理の教科書です。ただし、内容が細かく、初心者の方は読み込むことが難しいため、中級者以上向けとして紹介しております。

社会保険労務士の事務所で働く方だけでなく、企業内で人事労務に携わる方であっても、利用すべき書籍です。法曹関係の方も広く利用されています。

私はセミナーでテキストを作成する際に利用する機会が多くありました。法律の根拠やバックグラウンドまで解説されているため、自分の解説に深みが出せました。

こんな人にお勧めします!
  • 法律家として、クライアントかな根拠を持った提案をしたい方
  • セミナーなどでクライアントに説明する必要がある方
  • 企業人事・労務に携わる全ての方

就業規則の法律実務

3冊目は、就業規則の法律実務です。労働事件を経営者側代理人として手がける弁護士の石嵜信憲先生をはじめとする数名の専門家によって編集されています。

  • 就業規則の実務解説において最高峰の質とボリューム
  • 使用者側の目線で解説されており、リスクヘッジの提案が可能
  • 就業規則の本則だけでなく、諸規程の作成方法が理解できる

社会保険労務士として仕事をする上で、顧客層は中小企業がメインとなります。そのため就業規則の整備が出来ていない場合や、厚生労働省の雛形をダウンロードしてそのまま利用している企業も多くあります。

働き方改革やハラスメント防止、ストレスチェック、育児介護休業法と各種改正法に対応した個別の規定までカバーされているため、企業の就業規則を整備・提案する際に、この本1冊で対応できます。

私は社労士業界で働いている中で、就業規則を何十本も作っていましたが、この本は経営者側の弁護士が執筆しておりますので、各条文の文言は信頼性がありますのでバイブルでした。

一見、金額に戸惑いを持つ方も1度活用すればすぐに投資効果は感じられる内容ですので、実務に携わる方や今後コンサルティングをしていく方はぜひ買っていただきたいです。

こんな人にお勧めします!
  • 就業規則の作成担当になり、今後クライアントと打ち合わせを控えている方
  • 就業規則の基本から学びたい方
  • 企業のリスクマネジメントを提案したい方

ゼロ秒思考

最後の1冊は、ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニングです。

この本は社労士に関係はしませんが、全てのビジネスマンに有益なため紹介いたします。

  • 頭の回転速度を上げる秘訣がわかる
  • 今すぐ実践すべき頭の整理方法が理解できる

この本の冒頭にもある通り、頭のトレーニングをされたい方には該当するページまで進み、トレーニングのみを実施しても問題ありません。トレーニングに価値があるため、ダラダラと読み進める時間が勿体ないです。

私はクライアントとの相談対応のときにどうしても思考を整理する時間がかかっていたため、どうにかならないか、と悩んでいた際に出会ったのですが、

2週間ほどトレーニングを積んだだけでも、思考がクリアになる感覚になりました。

即効性のあるトレーニング方法が解説されていますので、ぜひ本を手にとって欲しい1冊です。やればやるほど、頭の回転速度が上がる自己啓発本です。

こんな人にお勧めします!
  • クライアントからの相談レスポンスを早めたい方
  • 問題解決能力や、企画力、発想力を向上させたい方
  • 頭の回転速度を上げて、接客応対をスムーズに進めたい方

まとめ

今回は、初心者だった私が社会保険労務士として活躍するために読んだ本として、全部で7冊の実務・ビジネス本を紹介いたしました。

1つでも手にとっていただき、皆さんの実務能力向上に貢献できれば大変幸いです。

今回取り上げた本は、一度読み終えるというより、実務上で気になったところを調べるために利用していきましょう。

人事担当者の方向けにオススメ本も紹介しておりますので、こちらもぜひご覧ください。

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社労士をはじめとする専門的な仕事は、一朝一夕では知識は身に付きません。今回紹介した本と上手く付き合いながら、仕事を進めていきましょう!

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合格率4.4%だった社労士試験を一発合格。社労士法人で修行した後、メガベンチャーに転職。経営企画とかマーケティングとかコンサルティングをしています。