コラム

【実体験】労務の仕事で辛かった4つの出来事とそれ以上のやりがいとは

こんにちは、knotです。

就職や転職を考えている方で、

就職や転職に関するよくあるお悩み


  • 業界のやりがいについてはどこにでもあるけど、本当はどうなの?
  • 仕事のイメージを持つために辛い業務も知りたい
  • 今後の就職や転職の材料に、マイナスな話も知りたいけど、調べてもあまり出てこない

このように感じることはありませんか?

やりがいや仕事の内容について紹介されている記事は多々ありますが、仕事をする中で、辛かったことや、苦しんだことについてお話されるケースは少ないですよね。

社会保険労務士の仕事や人事労務関係で働いている約5年間の経験を元に、仕事をしていて辛かったことを4つ考えてみました。ただし、それ以上にやりがいが詰まった仕事でもあると解説しておりますので、社会保険労務士を目指している方や、人事や労務の業界に興味を持っている方の今後のキャリア選択の参考になれば幸いです。

この記事でお伝えできること


  • 人事労務は大変な一方で「やりがい」のある業務
  • 辛かった4つの体験とそれに対する対応策
  • 人事・労務業務に向いている人とは

人事・労務の仕事で辛かったこと4連発

仕事をしていると、楽しいことだけではなく、辛いこともありますよね。私が社会保険労務士法人で人事・労務業務をしている上で辛かった体験談を解説いたします。失敗したときの対処した方法もお伝えしますので、今後人事労務管理に興味を持っている方は参考にして下さい。

1.法律への理解不足

人事・労務の領域に留まらないかと思いますが、まず1番目に思い浮かんだ辛い出来事は「法律への理解力が足りなかった」場面になります。

専門的なお仕事をされている方には共感いただけると思いますが、自分の知識に対して相談いただける際に、的確かつ迅速にレスポンスができない時ほど悔しく、辛い思いをすることはないのではないでしょうか。

また、誤った内容を伝えてしまった時も同様です。法律には当然違反に対する罰則が設けられており、自分の提案内容が正確でなければ企業の将来のリスクになり得てしまいますので注意が必要です。

ビジネスの基本ですが、自信が無く、その場で対応ができなかった場合は「いつまでに調べて回答します」と期日を明確にし、報告する旨をお伝えするようにしております。

2.給与計算の間違い

次いで、2番目も自身の能力不足が原因になりますが「給与の計算ミス」になります。

ミスの原因は単純にヒューマンエラーです。システムに勤怠データを入力する際に、残業時間数に誤った時間数を入力した結果、適切な給与計算ができていなかったのです。

特に社会保険労務士事務所で働く場合、労務管理の一貫として給与計算をアウトソーシングされる場合があります。様々な企業(飲食店・病院・建設会社etc.)から依頼があり、会社の内情もバラバラになります。そのため会社ごとのルールを把握した上で計算をしなければいけません。

経営者・先方の担当者の方に謝罪をし、翌月の給与計算にて再計算をすることで問題は収まりましたが、計算ミスは信頼関係にダイレクトに影響しますので、注意は常に忘れてはいけません。

給与計算は、毎月実施する上にルールに則り適切に進める必要があります。ヒューマンエラーの防止をするためには「チェックリスト化」「ダブルチェック」といった仕組み化の推進が重要です。

3.人事・労務の重要性が伝わらない

人事・労務の重要性が伝わらない」ことについては付き合う経営者のマインド次第になりますが、

売上を伸ばすこと・規模拡大にしか興味がなかったり、業務の可視化をせずに担当者任せにしている場合、自社の管理体制がおざなりになります。

「労働時間が80時間を超えそうなので、管理をもう少し強化しましょう」と提案したとしても「仕事が終わっていないのだから、仕方ない。管理については自己に任せている」「その管理をして売上は上がるのか?」と一蹴されることも少なくありません。

そのような経営者は、実際に

  • 従業員の退職が続いているのだが、どうすればよいのだろう?
  • 労働基準監督署から臨検の予告があり、対応に困っている
  • 残業代が未払いになっているので支払え、と従業員から通知が届いた

このような事態が生じてからようやく労務管理の重要性を理解してくれます。とは言っても、トラブルの予防・防止ができなかった場合は専門家にも責任がありますので、辛いところです。

今でこそ「働き方改革」や将来的に訪れる「人口不足時代」の影響で人事労務の必要性が見直されておりますが、まだまだ浸透ができていない企業も多々あります。

そういった企業に対して、提案をし、企業の姿勢を改善してくことはやりがいのある仕事と言えます。

4.不満の声を受け止めきれない

労務管理をする上で、一人ひとりと誠実に向き合い、悩みを聞くことで会社の改善点が分かりますが、悩みの種や大きさは十人十色です。そのため全ての「不満の声を受け止めきれない」ことがあります。

皆さんも働いている中で少なからず会社に対する不満の一つ、二つはあるでしょう。

例えば「どれだけ働いても給与が上がらないため、モチベーションも上がらない」「残業申請しても上司から承認してもらえず、サービス残業になっている」しかし、こういった悩みを解決するには、会社の制度や組織風土を大きく変えなけれればいけません。

会社からは「環境改善は理解できるが、すぐには着手できない」と改善提案が叶わないことも多々ありますし、その都度会社と従業員の間に挟まれますので社会保険労務士・労務担当者として胃痛に襲われます(笑)

経営に関わることですので、自分一人では不可能なことです。コストも掛かります。そのため提案が通らないことも当然ありますので優先順位を付け、諦めずに一つひとつ改善を提案していきましょう。

人事・労務に携わるやりがいとは

こんなに大変そうなのに、この業界でなんで働いているんですか?」と疑問も抱かれるかと思いますが、辛いこと以上に「やりがいがある」からに尽きます。

この業界は「人」に関する仕事がメインです。

辛かったことの要因の多くは「ヒト」に関することばかりですのでお叱りも受けますし、責任も重たい場面ばかりです。しかし一方で、感謝されることもあります。会社が働きやすい環境になった際に「ありがとう」と声を掛けてくれるだけで、この仕事をしていて良かったと思えるのです。

今後、人工知能の発展で多くの仕事が機械に変わっていくとされていますが、「人」の感情を受け止められるのは同じ「人」です。そのため人事・労務の仕事はやり方は変わっても、無くならないと感じます。

「人」の声を聞き、「人」のために働くことができるのは同じ「人」だけです。私はそんな人事・労務管理の仕事にやりがいを感じます。

人事・労務に向いている方の特徴

今回は、私が人事・労務の仕事で実際に体験した辛かったことや、やりがいの理由についてご紹介しました。

まだまだ奥深い業界ではありますが、自分の経験から下記のような方は人事・労務に向いていると感じておりますので、ご興味のある方はぜひ参考にしてください。

このような方にオススメの仕事・業界
  • 会社の環境を改善し、働く人が生き生きとできる環境にしたい
  • この会社で働く人に喜んで欲しい・笑顔になってほしい
  • 人の話を聞くことが好きで、会社と仲間のために働きたい

人事・労務の仕事は言わば裏方に回るため、会社や仲間のことを思えることが大切なのです。

「この会社をより良い方向に変えていきたい」「みんながイキイキと、笑顔で働ける環境を作りたい」「人に喜んでもらいたい」

社会保険労務士であっても、会社の人事労務担当者を目指す方であっても、こういったプラスの思考を持たれている方はぜひ飛び込んでいただければと思います。

人事・労務の仕事は悩みや疑問を明確にし、課題改善をしていくところに楽しみが詰まっております。この記事をきっかけに、一緒に働ける方が一人でも増えれば幸いです!

ABOUT ME
knot
合格率4.4%だった社労士試験を一発合格。社労士法人で修行した後、メガベンチャーに転職。経営企画とかマーケティングとかコンサルティングをしています。